Why did you come to Tohoku?

YOUは何しに地方都市へ? 東北編

地方都市で働く薬剤師の生の声をインタビューする
「YOUは何しに地方都市へ?」が始まりました!
普段なかなか知ることのできない
地方薬剤師ライフの魅力に迫ります!

アップル薬局 小名浜店 金成さん(35歳) x ママとも子
  • 01 YOUは何しに東北へ?
  • 02 東北の震災と薬剤師
  • 03 地方都市で薬剤師をする魅力

02 東北の震災と薬剤師

あの日、何をしていましたか?

とも子:
ありがとうございます。地域ならではの暮らしの楽しさをお聞きできました。では続いて2011年の東日本大震災のときの話もお聞きしたいんです。当時どんな状況だったのでしょうか?金成さんは何をされていましたか?
金成:
ちょうど薬局にいました。すっごく揺れて。びっくりしましたね。何が起こったのか最初よくわからないみたいな感じでした。調剤室の物が落ちてくるし、棚も倒れるし、古い店舗だったので壁が崩れてきたり、窓がゆがんで動かなくなっちゃったり。
とも子:
やっぱり被害が大きかったのね…ケガ人はなかったのかしら?
金成:
まだ3時ぐらいで、午後の診察もそれほどって感じだったので、たまたま患者さんはいなくて。ゲガ人もいなくて、本当によかったんですけど。何事かと思いながらテレビをつけたら、すごい地震がきた、みたいな情報だけニュース速報で流れていて、とにかく不安でしたね。
とも子:
いわきの中でも地域の差はあったのかしら?
金成:
そうですね、被害がひどい地域、もちろん海沿いは津波が来たところもあります。店舗は陸のほうに入ってるので、特に津波とかの影響はなくて。電気・水道も一時止まったりもありましたけど、比較的すぐ戻ったので。薬局が機能したのは幸いでした。
とも子:
金成さんの暮らしはどうだったのかしら?
金成:
私が住む地域も幸い被害が大きくない場所で、避難所に行かなきゃいけないということもなかったです。当日は車で何とか家までたどり着き、次の日からはバイパスとか大きい主要道路も通れない状態になったので、病院もやっておらず、お仕事もお休みを頂いたのを覚えています。
とも子:
そんな大変な状況でも、薬局はすぐに再開できたの?
金成:
ええ、病院も開いてない場所もあったりで、お薬が患者さんに供給されない状態でした。そのタイミングで、国の方からお薬手帳があれば1週間分薬をお渡しできる臨時措置がでたので、そのような対応をしました。その通達が周知されてから、患者さんがすごく増えましたね。ずっと待合がいっぱいのまま、今までに体験したことがないような数で、永遠と服薬指導し続けるような感覚でしたね。
とも子:
命に関わるお薬を飲んでいらっしゃる方もいるから、その状況を考えるだけでも大変です。皆、お薬はもちろん、食料や水も手に入るかわからない状態。
金成:
すべての人が余裕がなくて神経がずっと高まっているような状態でした。いつもは穏やかな患者さんたちも「まだもらえないのかい、いつまで待たせるんだ」みたいな声が多くて。この状況ではどうしても無理です、というのはこちらもあるんですが、泣き言も言えない。振り返って見ても一番辛い時だったと思います。

薬剤師として、震災を乗り越えて

とも子:
いわきは原発の事故が大きなニュースになりましたよね。その後はどう変化があったんですか?
金成:
事故の後、少しの期間ですが、びっくりするほど人がいない街並みへ変わりました。病院も一旦閉めるということになったので、薬局も閉めようと。でもどうしても患者さんの要望があるので、調剤の対応が必要になり、再開することになりました。問屋さんもまだ自宅待機みたいな感じで、医薬品が届かなかったりもしましたが、会社として緊急対応して乗り切りましたね。原発のニュースを見た後に不安はありましたが、患者さんのニーズを聞いて、私も責任者としてやらないと、と思いました。すごい使命感があったって言うほどではないんですけどね。
とも子:
「3.11」の地震や津波という異例の事態に直面することで、薬剤師として本当に困ってる人を助ける体験をされたんですね。振り返ってみて、自分自身の変化はありましたか?
金成:
普段経験できないことだらけでした。災害時にどうするか、そういうときには率先して薬剤師としては何ができるか、意識することは通常営業ではなかなか感じられませんよね。自分が医療関係者であることを再自覚することができましたね。
とも子:
緊急事態にこそ、自分の仕事の価値が改めてわかったのね。
すごく大変な時期を乗り越え、7年が経ちました。街に活気が戻ってきた感じはある?
金成:
あの日から7年ですよね。この話をしながら、地震ってそんなに昔のことだったんだと、改めて思いました。段々記憶も風化していく部分もありますよね。最近は会話の中でも震災の話も、もうほとんど出ませんね。いわきには避難してきた方もいたので、仮設住宅が増えたり、景色も変わった部分もありましたが、以前のような活気はずいぶんと戻っているのかなとは思います。小名浜にも大きな商業施設が海沿いに建設中で、もうすぐオープンするという話もありますし、また地域全体で盛り上がっていければいいなと思っています。
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